家庭にこそあった方がいい!無停電電源装置(UPS)の話。
我が家では無停電電源装置(以降UPS)を使っていて、ルーターとモデム、NAS(ファイルサーバー)を繋いでいるのですが…
先日、ある寒い日の朝。
我が家は冬場によくブレーカーを落としてしまうのですが、その日もブレーカーを落としてしまって。
弾み(?)で、こんな時にこそ必要だった無停電電源装置(以下UPS)が逝ってしまわれました…
えっ…マジ…
ひとまず繋いでいた機器を電源に直結させ、全機器の無事を確認。
確か保証期間が何年かだったはず…!
と思って購入履歴を確認してみたら…
付いていた保証書の保証期限。
36ヶ月。
購入日。
現在2021年1月。
なんと37ヶ月目に突入したばかりのところでした…
えっ…マジ…
1か月前にブレーカー落としてたら保証期限内だったってこと…???(錯乱中)
修理も考えましたが、もともと数千円の格安品、内蔵バッテリーそのものの値段を考えると、梱包して修理に送って配送料と修理代を払って…という手間と費用を考えたら買い換えた方が早そうな予感。
というわけでUPSを買い替えたお話と、家庭にも置いておいた方がいいよというお話です。
そもそもUPSって何?
UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)とは、バッテリーを内蔵している電源装置のことです。
これを介して電気を取ることによって、停電時など突然電気が供給がなされなくなった場合、これを中継した機器に一時的に電源を供給してくれます。
一般的にはバッテリーを持たないPCやサーバーなど、突然電源がブチッと切れてしまうと問題のある機器を繋いで使用します。
電圧を安定して供給できるタイプもありますが、電流を淀みなく流さなければいけない医療機器(CPAP等)の中継や、使用電力量の高い一般家電には向きません。
※CPAPとは睡眠時無呼吸症候群の治療に使われる機器のことです。
CPAPは我が家でも夫が使用しています。
UPSって家庭に必要?
結論から言うと、あってもなくても日常生活に支障はないけど、天災(落雷や台風などによる停電)や人災(我が家で言うブレーカー落とし)なんかのことを考えたらあった方がいいです。
普段はアタリマエに壁のコンセントから電源を取り、何不自由なく疑問なく家電を使い、家族はゲームをしたりスマホで動画を見たりします。
でも、たとえば自宅の周りで落雷があったり、台風で停電したり、電気の使い過ぎでブレーカーを落としたり。
そういう時にUPS様が救ってくださる(かもしれない)のです。
かもしれない、というのは、必ずしも電子機器を救えるわけではないけれど、壊れたりデータが飛ぶリスクを減らすことはできるということ。
たとえばゲーミングPCなど内蔵バッテリーを持たないPCでゲームやプログラミング、動画や画像の編集をしているときに、ドン!と電源が落ちると…バックアップを取る余裕もなく終わります。
また精密機器は突然の給電停止で故障する場合もあります。
我が家では数年前にうっかりでブレーカーを落としてしまったときに、その衝撃でWi-Fiルーターが壊れてしまいました。
あの時は本当に大変で…
その時に、家にこそUPSを使った方がいいんじゃないかという話になり、今回壊れてしまったUPSを導入するに至ったのです。
UPSを初めて購入(導入)した時の話はこちらです。
子供がいる家庭にこそあった方がいい理由
たとえばこれはムスメの場合ですが、とにかくイマドキはデジタル機器に接する時間が多い。
学習に関して言えばiPadでZ会の教材を使っていますし、学校からもタブレット端末を持ち帰ってきてオンラインで学習したり、授業で使う資料をパソコンで検索して自宅のプリンターで出すこともあります。
フリータイムにはYouTubeやTikTokをiPadで見たり、Nintendo Switchでゲームをします。
勉強も含めてデジタル機器に触れていない時間の方が少ないのです。
更に現在は夫が絶賛テレワーク中なので、PCが繋がらないと仕事が止まってしまいます。
Wi-Fiやモデムが壊れてしまうとそのすべてが止まってしまうのです…
恐ろしい!
※もちろんブレーカー落ちでネットワーク機器が必ず壊れるというわけではありませんが、壊れてしまった我が家からしたらそういうこともあり得るということを知ってほしいなと。
他にも例えば高校生大学生のお子さんがゲーミングマシンを購入したという話もよく聞きますが、だいたいデスクトップモデル(=バッテリーを積んでいない)のため、うっかりブレーカーを落とすと進行中のゲームデータが飛ぶ、ということも考えられます。
UPSは突然電気が供給されなくなった際に、接続されている機器に一時的に電気を供給することで、データを守ったり機器を安全に終了させるなど不慮の事故から守ることができます。
家庭で使うためのUPSの選び方
UPSは性能によって価格も大きく変わります。
上を見るとキリがないので、価格帯と性能を考えて必要な範囲から選びます。
細かいことは専門のサイトでご確認くださいませ。
(その方が正しい。笑)
性能もですが、必要な電力量によっても価格帯が変わります。
家庭内のすべての家電を繋ぐ、というのは現実的ではありません。
基本的には電源がブチッと落ちたときに壊れる可能性のあるものやデータを損壊させたくないものをUPSに繋ぎます。
UPSに繋ぎたい機器とそれに必要な消費電力量を計算すると、我が家の場合だと、
- 無線LANルーター(20W)
- 光通信モデム(20W)
- 外付けHDD(20W)×2台=40W
で、合計80WあればOK。
ですが、例えばゲーミングPCや液晶ディスプレイを繋げると軽く200~300Wは超えるので、UPSを選ぶ前にまず何を繋ぐかを想定して電力を計算することが必要です。
我が家の使用用途から絞ったUPS、オムロンのBW55T
我が家で必要そうな機能を考えた結果、今回はオムロンのBW55Tを導入することにしました。
BW55Tを選んだ理由は以下。
- 液晶に出力電圧や負荷レベルが表示される
- サイズ的に我が家のテレビ台の中に納まる(最重要!)
- 国内メーカーの製品である(謎の安心感)
- UPS本体3年保証+内蔵バッテリ3年間無償提供サービス(要ユーザー登録)
後述するもう一つの候補とギリギリまで迷いましたが、改めて設置場所のサイズを測ったら微妙に入らないことが発覚したのがオムロンにした決定打でした…
(スペース的には入るけど、ケーブルを繋いだら身動きができなくなる)
UPSは要するにデカいバッテリーなので、置くスペースも考えてから購入を決めます。重要です。
我が家にやって来たUPS
というわけで早速購入したオムロンのBW55T。
か、かっこいいジャン…!
今まで使っていたUPS(CyberPower CP375JP)と並べてみました。
大きさがだいぶ違います。笑
オムロンBW55Tの使い方は?
このUPSは工場出荷時にバッテリーをフル充電してくれているので、開梱して即座に使用できます。
電源とUPSを繋いで、UPSに各機器を繋いで、おしまい。
簡単です。
マニュアルが同梱されていないため、必要な場合はメーカーサイトで閲覧するかダウンロードする必要があります。
マニュアルが入ってない!と最初は戸惑いましたが、特に大きな操作もないのでこれは確かにダウンロードだけでいいのか…と終わってから思いました。
ユーザー登録すれば3年保証(本体・バッテリー交換とも)とのことで、早速ユーザー登録もしました。
3年間もってくれよ…というか壊れるなら3年以内にして…(切実)
オムロンBW55T、使用感は?
本使用の前に、テスト用として強制切断しても問題ない機器を接続して疑似的に電源を切断したところ、アラーム音とともに見た目の切断なく電源が供給されました。
ちなみにこのUPSの仕様上の瞬電時間は『10msec以内』となっています。(10msec=0.01秒)
一般的な電子機器は10msec程度の瞬電なら持ちこたえてくれるそうですが、どれくらい耐えられるかといった情報は公開されていないため、我が家の機器が耐えられるかは実際に落としてみないと分からない…
と思っていた矢先、またうっかりブレーカーを落としてしまったんですが(今季4回目。他の家電大丈夫か…)、アラームが鳴りましたが通電後にアラームは止まり、その間ネットワークが遮断することはありませんでした。
我が家の使用では問題がなさそうです。
狭い我が家のUPSの設置場所は?
テレビボードの中にネットワーク機器を押し込んでるので、そこに詰めました。
みっしり。
よくネットワーク機器を入れておく棚やボックスがありますが、我が家にはそういうもの置く場所すらありませんので。笑
ちなみにテレビボードはIKEA製です。
フレームと扉と脚がすべてばら売りされているものを選んで組み合わせています。
背の高いモデムをどうにかして収納できるテレビボードはないか…と探しに探して見つけました。
本当は棚板がつけられるんですが、モデムの背が高いせいで棚板が付かず不思議な空間になっています…
オムロンUPS以外の選択肢は?
迷ったのはAPCというメーカーのUPSでした。
価格的にはコチラの方がお安いのです。
しかも性能としてはオムロンより上。
でもサイズが合わなくてね…
日本メーカーという点も含めてオムロンに軍配を上げましたが、気にならなければ同じ価格帯でこちらの方が性能が上です。
普段PCをよく使うお仕事でないと、UPSってあんまりなじみがないかもしれません。
更に家庭で使うとなると、ちょっとハードル高め?って思いがちですが、むしろデジタル時代な今こそ家庭にもUPSを置く必要があるんじゃないかなって思います。
新しいデジタル機器がどんどん発売されて、電気もたくさん使うようになって、でも台風は増えるし落雷件数も増えるし子供は成長してデジタル機器は増えるし、今まで気にしなかったけどブレーカー落ちたら困る!
っていうご家庭はご検討されてもいいかなって思います。